2024年1月19日

冬と春のあいだ

冬枯れの植物の姿を見るのも大好きだ。その姿もやっぱり美しい。

ススキに、ホトトギスに、アジサイ。この冬枯れの姿が見たくて、切らずにいた。

圃場では、この季節ならではの芳香を漂わせている植物もあります。

ロウバイです。中国原産の落葉低木です。

名前の由来の一つに、陰暦の12月にあたる臘月(ロウゲツ)に梅の香りの花を

咲かせるためだとの説があります。黄色い花びらがロウ細工のように見えます。

「ウメ、スイセン、ツバキ」とともに、「雪中の四花」と言われています。

スイセンです。ヒガンバナ科の属の一つです。品種が多いです。

中国で名付けられた水仙は、水辺に育ち仙人のように寿命が長く清らかなという

意味で名付けられたと。少し下向きに咲く花は、水面に映る自分の姿を

覗き込んでいるように見えます。ギリシャ神話では「ナルシスト」の語源です。

ウメも満開。もうじき春爛漫の季節がやってくる。

 

2024年1月15日

有楽椿が咲いています。

今年も可愛い有楽椿が咲き始めています。

有楽椿は12月から4月頃までと、早咲きで開花も長い椿です。

一重のラッパ咲きの花は、淡紅色を帯びた日本にはない色素を持っていると言われます。

西都市の樅木尾の有楽椿が、良く知られています。

梅の花も咲き始めました。当たり前ですが、とっても梅らしい花びら。

八重桜の枝先に赤い葉が残っていました。陽の光を受けて、きらきら。

光合成で葉に貯められた糖分が、紅い色素と結びつき、アントシアニン色素が

できたもの。陽があたると発色します。心地よい紅色です。

ちょっと元気が出た。

 

2024年1月9日

接ぎ木研修を開催します。

今年も恒例の接ぎ木研修を、下記の通り開催いたします。

ご興味のある方は、FAXまたはメールにてお申し込みください。

日時:令和6年2月3日(土)午前9時30分から正午まで

場所:宮崎県緑化木養成圃場(小林市野尻町紙屋字沖ノ尾3229-125)

申し込み先:fax:0985-83-2348 メール:plants@bz01.plala.or.jp

      参加者名、住所、電話番号を添えてお申し込みください。

      後日、案内文章を郵送いたします。

新しい年の始まりは、思いもよらぬ災害の発生という厳しい幕開けとなり

被災地の方々への想いと、自己の防災意識を再確認せざるを得ない機会となりました。

多くの方々が、被災地で今日も活動してくださり、

今のこの時にも、つらい時間を過ごしている多くの方々がいることを肝に銘じたい。

 

2023年12月26日

いま生きているということ

年神様という新年の神様をお迎えするために、お正月が近づくと

しめ縄やしめ飾りを施し、年神様を迎える準備をします。

年神様は、家々にやってきて、生きる力や幸せを授けてくださるとのこと。

今年も素敵な手作りのしめ飾りが、ビルの入り口にお目見えしました。

生きているということ  いま生きているということ

それはミニスカート  それはプラネタリウム  それはヨハンシュトラウス

それはピカソ  それはアルプス  すべての美しいものに出会うということ

そして  かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ  いま生きているということ

いま遠くで犬が吠えるということ  いま地球が廻っているということ

いまどこかで産声があがるということ  いまどこかで兵士が傷つくということ

いまぶらんこがゆれているということ  いまいまが過ぎてゆくこと

谷川俊太郎の「生きる」という詩の一節です。戦いのない世界であってほしい。

 

 

2023年12月25日

霜柱の季節がやってきた~

野尻圃場の霜柱です。暖冬だと思ってても、やっぱりこの季節はやってくるのですね。

氷の柱の芸術品です。暖かくなると溶けて、びちゃびちゃです。

ユズリハです。春に枝先に若葉が出たあと、前年の葉がそれを譲るように落葉することに

由来します。「親が子を育てて家が代々続いていく」ことを連想させる縁起木とされ

お正月の鏡餅飾りや庭木に使われています。葉がてかてかで美しいですね。

メギ科ナンテン属の常緑低木のナンテンです。1属1種の植物です。

乾燥させた実は、難点実(ナンテンジツ)として咳止め伝統医薬とされます。

「(難を転じて)福をもたらす、(災い転じて)福となす」と続けて、

縁起木として植えられます。お赤飯にナンテンの生葉をのせるのも難転という事かな。

キンカンです。果実が小粒で甘酸っぱく、ほろ苦い後味もいい。

キンカンはミカン科の果実で、果皮のまま食べられるのが最大の特徴です。

俳句においては、果実は秋の季語。そして花は夏の季語になっています。

今日はクリスマスなのに、お正月の縁起木を紹介するミスマッチだわ。